毎年家族で、それもBusy seasonの夏に一時帰国するにはやはりそれなりの出費を覚悟せねばなりません。
その中で、航空会社選びは非常に重要。
ヒューストンと成田空港の間には直行便もありますが、ここはコストを抑えたいところ。
また、Star Alliance Gold memberのため、Star Alliance加盟会社を選ぶのは原則です。
ということで、最も安い航空会社を選んだところ、
カルガリー経由、Air Canadaを利用するルートでした。
学生時代トロントに短期留学していたこともあり、カナダは大好きな国のひとつ。
乗り継ぎだけとはいえ、ワクワク感があります。
さて、
アメリカからカナダ経由で日本へ行く際には、カナダの空港でどのような手続きや注意が必要なのでしょうか。
順に追って見ていきましょう。
必要書類
カナダで何か特別なビザでも必要なのでしょうか。
答えはNo。
特にビザは必要ではありません。
ただ、家族に一枚、税関申告書が必要です。
これは機内でもらえるので、特に心配することはないでしょう。
乗り継ぎ時間
各空港によって乗り継ぎ最低時間(Minimum Connection Time)が定められています。
アメリカ国内の乗り継ぎでは、
・乗り継ぎ空港で特に税関を通る必要がない
・荷物を一旦受け取る必要がない(空港によっては必要のようですが。)
・セキュリティを通る必要がない
ことから、短い乗り継ぎ時間でも可能です。
ただ、カナダ(カルガリー)経由ではこれらが必要ですので、あらかじめ計算しておくことが重要です。
空港での流れ
実際の空港での流れを説明しましょう。
- 税関
- 荷物の受取り
- Air Canadaカウンターで荷物のチェックイン(1F)
- セキュリティ通過(2F)
- ラウンジで休憩
- ゲートへ
①税関
アメリカからの飛行機を降りると、指示に従って、税関を通過します。
ここでは機内で準備した税関申告書とパスポートを見せます。
ただ、やはりこの税関通過の際、かなり列ができていますので、ここでの消費時間を計算しておく必要があります。
②荷物の受取り
一旦、アメリカでチェックインした荷物を受け取る必要があります。
③Air Canadaカウンターで荷物のチェックイン
出口からすぐのところにあるカウンターでチェックインします。
ここでも行列が予想されます。
④セキュリティ通過
Air Canadaのカウンターでチェックインを済ませると、建物の2Fの反対側にあるセキュリティまで移動する必要があります。
狭い空港ですが、それなりに時間がかかります。
もちろん行列が予想されます。
⑤ラウンジで休憩
セキュリティを出てすぐにAir Canadaのラウンジがあります。
お酒や各種ソフトドリンク、野菜、果物、サンドイッチなどが用意されています。
⑥ゲートへ
いよいよ出発です。
私の場合
このように書いていると、実際私の場合はスムーズに行ったかのようですが、とんでもありませんでした。
人生で初めて、目の前で、自分の搭乗するはずだった飛行機が飛び立つのを見送りました。
しかも、国際線です。
さて、何が問題だったのでしょうか。
セキュリティで危険物を持ち込んで、個室へ連れて行かれたわけではありません。
書類不備があって、税関で足踏みしたわけでもありません。
敗因は二つ。
- ヒューストンからカルガリーへの便が30分遅れた。
- カルガリーでの各種手続きの時間を甘く見ていた。
ということです。
順に見ていきましょう。
①乗り継ぎ時間
予定ではカルガリー到着が12:10、カルガリー出発が13:45の便でした。
つまり乗り継ぎ時間は1時間35分。
最低乗り継ぎ時間が1時間なので、「まぁ大丈夫」という認識でした。
ところが、30分の遅れにより、到着が12:40。
しかも、ヒューストンからの便の座席は最後尾。
結局、飛行機を降りて税関に到着したのは、13:00。
この時点で残り45分。
②税関
もちろん、すでに税関には長蛇の列。
15分待ってようやく税関を通過。
この時点で残り30分。
③荷物受け取り
すでにターンテーブルには私の荷物が乗っており、すぐに受け取ってAir Canadaのカウンターへ。
残り25分。
④Air Canadaのカウンター
目の前に並んでいたおじさんが書類の関係で職員と口論に。
5分後ようやくカウンターへ。
残り20分。
職員「やばいよ。走ってセキュリティに行って。」
⑤セキュリティ
ダッシュでセキュリティへ。
残り15分。
行列ができているものの、幸い、優先レーンが。
職員に「時間ないから優先レーン通るね。」
と言うと、なんと答えは「No。」
おいおい、マジかよ、と思いながらも、息を整えつつ、職員に再交渉。
その時、折しも、「Air Canada 9便に搭乗予定のMr. X、ただちにゲートに来てください!」と館内放送が。
「ほら、これ俺のコトだよ。優先レーン通るよ。」
でもやっぱり答えは「No。」
Air Canadaの上級会員、もしくは、Air Canadaの職員が直接誘導しない限り通れないとのこと。
怒りに身を震わせつつ、
「じゃすぐにAir Canadaのゲートに電話して俺がすぐ向かうからってこと伝えてよ!」
と言っても、
「私の仕事じゃないし。」
の一点張り。
渋々最後尾で待つこと15分。
ようやくセキュリティを抜けるとすでに13:44、出発1分前。
⑥ゲートへ
一心不乱にゲートへダッシュ。
ゲートの職員に息絶え絶えに
「搭乗予定のXです。」
と伝えると、笑顔で、
「あぁ、もう出発したよ。」
自分が搭乗するはずだった国際便。
ゆっくりと滑走路に向かう飛行機。
ただ、飛び立つのを呆然と眺めるばかりでした。
「明日の便ならまだ空いてるんじゃないかな。」
笑顔のAir Canada職員。
新しい飛行機を予約し直しすることに。
日本での予定をタイトに組んでいたため、関係各所にメールで謝罪。
Air Canadaのゲート職員曰く、予定の飛行機に乗れなかった場合、新たに航空券を購入しなおす必要があるそうです。
ただ、よくよく考えて、こちらに落ち度は(あまり)ありません。
ダメ元で、カルガリー空港のAir Canadaの責任者と話をすることにしました。
数十分にわたる交渉の結果、翌日の航空券を無料で再発行してくれることになりました。
好意に感謝です。
あとは、気持ちを切り替えて、カルガリー市内にホテルを予約。
レストラン、バーでカルガリーの一晩をそれなりに楽しむことができました。
教訓
今回、乗り継ぎ失敗という憂き目に合いましたが、幸いなことに家族は先に一時帰国しており難を逃れました。
また、家族もカルガリー経由でしたが、子供がいることから、乗り継ぎ時間に余裕を持たせた便を予約していました。
私は単身での移動といことで、油断して、乗り継ぎ時間を1時間35分しか取らなかったことが最大の敗因といえましょう。
ということで、
カナダ経由の便を利用する際には、税関乗り継ぎ時間を十分確保して、余裕を持った行動を取りたいものです。
Air Canadaそのものは、United Airlinesに比べるとサービスも良く、機内も綺麗な印象がありましたし、カルガリー空港や空港内ラウンジはとても綺麗で個人的には居心地の良いものでした。